アイス・バケツ・チャレンジ はどこに向かうのか

Posted on Wednesday, August 27th, 2014 23:02:56

アイス・バケツ・チャレンジ とは

ここ数週間、アイス・バケツ・チャレンジ が流行っていますね。アイス・バケツ・チャレンジに指名された人は、バケツに入った氷水を頭からかぶった様子をソーシャルメディアで公開するか、ALS協会に 100 ドル寄付するか、あるいはその両方を行うかを選択し、それが終わったら次にチャレンジする人を数人指名するといったルールです。目的は、筋萎縮性側索硬化症(ALS) の研究を支援することです。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは

筋萎縮性側索硬化症(ALS)というのは、運動ニューロン(運動をつかさどる神経)が障害を受け、脳から「筋肉を動かしなさい」という命令が伝達されなくなることにより、筋肉がやせてしまうという病気です。呼吸に必要な筋肉まで衰えてしまうため、呼吸すら困難になってしまう恐ろしい病気です。日本国内でも、約9,000人がこの病気を患っているそうです。

賛否

このチャリティーの賛否についてですが、Wikipedia(アイス・バケツ・チャレンジ) に書いているのをさらっとまとめると、以下のような意見があるようです。

賛成

  • ネットのチャレンジ好きな特性とチャリティ活動を結びつけたことを評価
  • アイス・バケツ・チャレンジ自体は ALS の周知活動ではあるが、なかなか話題にならない他の難病(特定疾患)に目を向けてもらう契機にもなりうる
  • 元々の趣旨は病気の認知度を上げて広めることであるため、パフォーマンス的な広がりがあってもいい

反対

  • 単なる「社会貢献ごっこ」に過ぎないという批判や、有名人や企業が自らの宣伝や売名のために参加しているだけで ALS 治療への貢献にはつながっていないという声もある
  • 2014年の夏に深刻な水不足になっているカリフォルニア州などでは、水の無駄遣いであるとして 500 ドルの罰金を科した
  • このチャレンジに指名された者は断り辛くなる
  • 他の疾病に対して、ALS だけを特別扱いすることには問題がある
  • このチャレンジに指名された者は断り辛くなる
  • SAMUSUNG 電子は、防水の Galaxy 5S に氷水を浴びせ、他社製の防水でない端末を次のチャレンジ者として指名 → チャリティ活動を自社の広告のために利用した

著名人の様子

IT業界を見ても、チャレンジに参加した顔ぶれは凄まじいものがあります。Google, Apple, Amazon, Facebook, Microsoft, twitter など誰でも知っている企業の CEO に始め、国内でも Gree, クラウドワークス、Yahoo!, Softbank など誰でも知っている企業の代表取締役社長や執行役員など、本当にそうそうたるメンバーです。他にも、AKB48のプロデューサー、またはそのメンバー、お笑い芸人、スポーツ選手なども多くチャレンジに参加されています。

しかし、ここ1週間では「氷水は辞退した方が正義」みたいな風潮も出てきました。例えば、武井壮さんは、他に公費対象にならない難病がある、生活に利用できる衛生的な水が手に入らない国もある等の理由から辞退されたようです。また、ビートたけしさんは「熱湯かぶってお金もらう側」というジョークを交えながら、「広島行って土砂取る方が先」とのことで、指名されたとしても辞退することを表明しました。

私が個人的にさすがだな、と思ったのは橋下徹大阪市長が、「行政機関の長でもあるため、様々な支援要請を受ける立場から不公平が生じる」として辞退を宣言したことです。

私は反対派

私は何の寄付もしていないので、偉そうなことを言える立場ではないし、難病の研究を支援する目的が達されている以上、頑なに否定することもできないわけですが、どちらかというと反対ということで。

だって危ないもん

理由は結構たくさんあるのですが、一番思うのは単純に危ないってことです。特に高齢者なんて凄く危険です。60 近いビル・ゲイツなんてよく生きてたなと思います。(失礼) さらに恐ろしいのは、ただ氷水をかぶるだけじゃ面白くないということで、パフォーマンスも結構過激化していることです。土砂をかぶって死亡、崖から池に飛び込んで死亡、誤って氷水の入ったバケツを頭に落とされて死亡など、ここ数日でそんな話を聞きました。本当かどうかは分かりませんが。

ALS 自体が50万人に1人の難病なのに、それ以上の死者を出してしまったらどうにもならないので、そろそろ止めておいた方が良いと思うのです。それにしても、このチャレンジの創始者の1人が急死(溺死)したっていうのは、何か恐ろしいものを感じます。本当に事故なんですかね。。

ネズミ講に似ている?

このチャレンジの仕組みは金銭が絡むので、チェーンメールというより、無限連鎖講防止法で禁止されているネズミ講に似ています。しかし、金品配当という要素がない以上、明確にはネズミ講ではありません。ただ、ネズミ講の仕組みのように、参加者が指数計算的にどんどん増えていくため、凄くストップをかけ辛い状況になっていますよね。

恐ろしいのは、アイス・バケツ・チャレンジ自体がネガティブな印象になり始めているということです。「ALS支援活動 = うさんくさい」みたいなイメージが定着してしまえば、せっかく広まった ALS に対する認識が悪い方向へ向かっていってしまいます。簡単に言えば、そんなことに巻き込まれてしまった患者が可哀想。

こうなってしまうと、「ALS の認識が広まるなら売名でも何でもいいじゃん」、「やらない偽善よりやる偽善」という至極真っ当な正論も、ぶち壊れてしまいますので、やはりこの辺で止めておくべきかと思います。こういったプロモーションを始めるときは、期限を設定しとくべきだったんじゃないかなと思ってます。

それから今回を機に、似たようなモデルでの悪徳ビジネス(詐欺)が流行して、ご高齢の方が被害を被るみたいなことが起きないか心配です。考え過ぎですかね。

まとめ

アイス・バケツ・チャレンジがどこに向かうのか分かりませんが、とにかくこれ以上悪い方向に行かないことを祈ります。これ以上死者なんて出ないでほしいし、詐欺の被害者なんて出ないでほしいし、ALS支援活動自体が悪い印象にならないでほしいし、いじめに利用されないでほしいです。ではでは。

Share

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • 0 follow us in feedly

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です